協議離婚制度のあり方について考えるシンポジウム 共同親権をめぐる議論と協議離婚制度~国際結婚家族の無断離婚問題を通して
協議離婚制度のあり方について考えるシンポジウム
共同親権をめぐる議論と協議離婚制度~国際結婚家族の無断離婚問題を通して
■日時:2023年9月24日(日)13:00~16:00(開場12:45)
■会場:とよなか国際交流センター
(阪急宝塚線「豊中」駅すぐ/大阪府豊中市玉井町1-1-1-601「エトレ豊中」6階)
アクセス⇒ https://www.a-atoms.info/about/access.php
■定員:対面 80人、オンライン(Zoom)90人
*9月22日(金)までに要申込
■申込方法:以下Google Formから申込んでください
https://forms.gle/BgGQR9p5PAwnvev38
■主催:協議離婚問題研究会(リコン・アラート)/とよなか国際交流センター
■趣旨
法務省の法制審議会家族法制部会において父母の離婚後の養育の在り方に関する家族法制の見直しが進められています。この中で、現行の離婚後の単独親権制から共同親権も選択できる法整備が提案され、社会的に注目を浴びています。なかでも、DV等により安全を確保する必要がある親の側と、離婚後に親子関係が途絶える親の側のそれぞれの主張は真っ向から対立する様相となっています。
国際結婚夫婦は、このようにして繰り広げられている主張や議論とは異なる問題を抱えています。その背景にあるのが協議離婚制度です。そして離婚後の親権問題が議論となっている根本的な要因もまた、協議離婚制度そのものにあります。しかし家族法制度部会では、協議離婚制度自体の問題が取り上げられていません。
本シンポジウムは、国際結婚家族が直面する法制度上の困難を通して、協議婚制度の問題を提起します。国際離婚は、協議離婚制度の問題が典型的に現れています。本シンポジウムで問題を共有し、日本で、あるいは日本に関わるすべての家族にとって、未来へ開かれた離婚制度を検討したいと思います。
このテーマに関心がある方、ぜひ奮ってご参加下さい。
■当日の内容
・「協議離婚の法制度と家族法制部会の議論」二宮周平(立命館大学法学部教授)
・「DVによる無断離婚と親権」 張善花(京都YWCA・APT)
・「国際離婚における親権の実際」 芝池俊輝(弁護士、外国人ローヤリングネットワーク世話人)
・「無断離婚と親権変更裁判ケース」 松本康之(公益財団法人とよなか国際交流協会理事長、弁護士)
・「無断離婚問題改善のための省庁交渉」 藤本伸樹(一般財団法人アジア・太平洋人権情報センター)
・質疑応答・ディスカッション
<リコン・アラート(協議離婚問題研究会)とは>
https://atoms9.wixsite.com/rikon-alert
「リコン・アラート(協議離婚問題研究会)」は、2015年2月に関西で外国人相談を実施する団体(公益財団法人とよなか国際交流協会/いくの学園/京都YWCA・APT/NGO神戸外国人救援ネット/すべての外国人労働者とその家族の人権を守る関西ネットワーク(RINK))とが共催で、シンポジウム「勝手に離婚されるだけじゃない?無法地帯の協議離婚」を開催したことをきっかけに、シンポジストの二宮周平さん(立命館大学)と共に結成しました。
2016年度からは上記団体に加えて公益財団法人箕面市国際交流協会、外国人ローヤリングネットワーク、一般財団法人アジア・太平洋人権情報センター(ヒューライツ大阪)が参加し、協働しています(代表事務所:とよなか国際交流協会)。
外国人相談の現場においては、外国人が日本人配偶者から「勝手に離婚届けを出される」というケースが頻発しています。そのため、日本の協議離婚制度について、その法制度上の問題点と課題を検討し、対策の提案を考えるために様々な団体での当該ケースを共有し、問題を明確化するために実施したシンポジウムでしたが、協議離婚制度は簡便な制度である一方、子どもや経済的に不利な女性、そして外国人といった、社会的弱者に大きなしわ寄せを及ぼす、問題の多い制度であることを再認識しました。2017年4月より、外国人当事者向けの動画配信およびパンフレットを通じた情報提供を行う他、大阪弁護士会との共催で「外国人のための1日離婚相談ホットライン」を開催しています。
出版物:「無断離婚対応マニュアル 外国人支援のための実務と課題」(二宮周平・松本康之監修、リコン・アラート編、日本加除出版、2019年)