2017年06月 日本の人、聞こえますか~?(第6回)
中原田ブルーナ(なかはらだぶるーな)
みなさんお久しぶりです。ブルーナです。ブラジルに帰ってきて2年経ちました。ブラジリアにやっと慣れてきたと思ったら、家族の関係で生まれた場所のサンパウロ州サンベルナルドドカンポ市に戻ってくることになりました。親戚はほとんどみんなサンベルナルドにいるので、たくさんの人に会っています。今までの人生の大半は親戚と離れて暮らしていたので不思議な気持ちです。子どものころの話をしたり、家族の過去の話を初めて聞いたりして楽しいです。
そして最近はKrav Maga(クラヴマガ)という護身術を始めたわけですが、クラスメイトに「なぜ日本で格闘技やならかったの?」と聞かれ、「ん。。。なんで?興味なかったから。。。?」と答えましたが、そのあと家に帰っていろいろ考えてしまいました。「○○だからこうあるべき」のような発言にイライラし、SNSにつぶやいてしまいました。
SNSに書いたことを一部共有します。「ブラジルでは日本人と呼ばれ、日本ではブラジル人と呼ばれるのと同じで、ブラジルでは なぜ日本で格闘技学ばなかったの と聞かれ、日本では なぜブラジルでカポエイラやらないの と聞かれる(今はイスラエル発祥の護身術をやっている)。そしてブラジル音楽も邦楽もあまり知らないのに他の国の音楽を聞く。楽器も、日本もブラジルも関係のないウクレレをやっている。日本語とポルトガル語を上達させないといけないのに英語、スペイン語、ドイツ語が勉強したくなる。」と投稿をしました。
日系ブラジル人、外国にルーツを持つ友達やいろんな国の背景を持つ友達からコメントをもらいましたが、自分の出身地以外どこにも行ったことのない人でもこういう偏見を持った質問をされることがあるのではないかと思います。自分の出身地の伝統や文化は大事だと思いますが、「私は間違っているのかな。○○らしいことしないといけないなー」と思わされるような発言に気をつけることにしています。面白い性格の人や独特な人、「変わっている人」が非常に好きなので、人の個性を大事にしたいと改めて思いました。
写真は中学校時代の友達の大学卒業パーティのときの写真です(卒業をした友達は写真の真ん中)。ブラジルでは卒業生だけのパーティではなく、家族や他の友達をパーティに誘うことが多いです。私はいろんなところに引っ越していて、近くに友達があまりいないのですが、みんないろんなところでそれぞれの人生を歩んでいるのを見て幸せな気分になります。
中原田ブルーナ(なかはらだぶるーな)
外国人のための多言語相談サービス(ポルトガル語)多言語スタッフと、子ども事業コーディネーターをしていた中原田ブルーナさんが、2015年4月より故郷・ブラジルに滞在しています。ブルーナさんからのブラジル生活便りをどうぞ。